2014年03月06日

地域経済活性化支援機構の機能拡充

「中小ファンドへ出資 政府、地域支援機構法改正へ」(日本経済新聞2014.2.27)

(記事引用)
 政府は官民ファンドの地域経済活性化支援機構の機能拡充策をまとめた。中小企業の再生や活性化に投資するファンドへ同機構が出資できるようにするのが柱。国が呼び水となるお金を出し、地元金融機関などと共同で大規模な地域再生事業を可能にする。再建を強化するため「債権買い取り」や「専門家の派遣」といった機能も追加する。
 政府は27日、自民党の内閣・財務金融・経済産業合同部会に同機構法改正案を提示し、了承された。今通常国会に改正案を提出し、年内早期の施行を目指す。企業再生は民間に一定のノウハウがあり、今回の法改正でファンドや金融機関と連携しやすくする。
 機能拡充策の柱の一つは、個別の意思決定に口を出さず資金の出し手に徹する「LP」という出資機能の追加だ。再生ノウハウのあるファンドに業務執行を任せる一方、信用力のある国のお金を呼び水として入れ、基金の規模を大きくする。個別企業の再生では解決しない地域全体の活性化につなげる狙いだ。
 2つ目は個別企業の再生能力をさらに強化する権限の追加だ。業績不振に陥った企業の経営者の個人保証付き債権を買い取ることができるようにする。経営者保証は資金繰りに窮した場合、私財や自宅を没収されるため、経営者が早期再生を決断する妨げになっている。機構が金融機関から債権を譲り受け、企業の再挑戦を後押しする。
 また、本業の立て直しにはその道の専門家を派遣して、現場で手取り足取り指導する必要がある。同機構が抱える専門家を支援先の企業に直接、送り込めるようにする機能も追加する。
(引用終わり)


地域活性化官民ファンドの地域経済活性化支援機構が機能拡充されるようです。
公式発表はありませんが、記事によれば、拡充内容は、要するに、(1)LP(Limited Partner:有限責任組合員)出資機能、(2)経営者個人保証付き債権の買い取り機能、(3)支援先企業への専門家の直接派遣機能、といえそうです。

(1)については、当初は、同機構は企業再生の専門性やノウハウが高いという建前の下、出資先ファンドの運営を主体的に担うGP(General Partner:無限責任組合員)出資による少額出資機能(予算30億円)に限定し、このGP出資を呼び水にして、専門性やノウハウがないので金だけ出させて口は出させない民間部門のLP出資により投資資金を担ってもらう(機構が各ファンドに1〜2%GP出資して、民間のLP出資により総額2000億円規模のファンドを組成。【金融円滑化法】地方中小企業再生ファンドご参照)という前提のスキームでしたが、早くもこの前提を見直すものといえそうです。資金なら民間部門に有り余っているのにこれ以上公的資金でマネーを溢れさせてどうするのか、ただでさえ民業圧迫なのに公的部門の肥大化が目に余る、すでにファンドが乱立しているのに、これ以上作って案件があるのか、といった指摘があがりそうです。
(2)については、これまで買取り対象外だったのが意外な印象もあります。
(3)は、(1)における前提の見直しと矛盾するようにもみえますが、それはともかくとして、国がカネだけでなくヒトの面でも企業経営に支配介入して、実質国営中小企業を量産するつもりかとの指摘があがりそうです。

posted by kinyu-bengoshi at 16:58| 日記
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