2013年11月06日

剰余金配当の分配可能額規制

「雪国まいたけ、12年3月期に違法配当の可能性」(日本経済新聞2013.11.5)

(記事一部引用)
 雪国まいたけは5日、過去の不適切な会計処理に関する調査報告書を発表した。土地の資産計上や事業用資産の減損などについて適切な処理をしてこなかったため、連結財務諸表に累計13億8400万円の影響が出た。報告書を受け大平喜信社長は同日付で辞任を申し出た。後任は未定。
 公認会計士や弁護士などを含めた社内調査委員会の報告書によると、不適切な処理とされたのは土地取得や固定資産の減損の仕方など。過去の決算を修正すると、2012年3月期の配当可能剰余金がゼロとなり、同期の株主配当金1億3300万円が全額違法配当になっている可能性があるという。
(引用終わり)


株式会社が剰余金配当や自社株買いをする場合、一定の法的規制がかけられています。
配当等の価額が分配可能額を超えてはならないというもので、分配可能額規制、財源規制などと呼ばれています(会社法461条1項)。
分配可能額の算出方法は、会社法や会社計算規則に細かく規定されていますが、おおまかにいえば、期末の貸借対照表の剰余金の額を基準に、その他有価証券の評価差額や自己株式の簿価などを調整して求めます(同法461条2項)。
分配可能額規制は、言うまでもなく、会社の財産的基盤を危うくするような株主への財産流出を防ぐ趣旨のものです。
この規制に違反して剰余金配当等を行った場合、配当等を受け取った株主と配当を行った業務執行者等は、会社に対し、受け取った配当等の帳簿価額に相当する金銭を連帯して支払う義務を負います(同法462条1項)。
業務執行者等は、職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合にのみ免責となるほか(同条2項)、刑事責任も生じえますので(同法963条5項2号)、注意が必要です。
posted by kinyu-bengoshi at 23:22| 日記
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