2013年09月09日

【金融円滑化法】2013.8企業倒産

「8月の倒産件数、15.3%減 23年ぶり低水準」(日本経済新聞2013.9.9)

(記事引用)
 東京商工リサーチが9日に発表した8月の倒産件数は前年同月比15.3%減の819件だった。前年同月を下回るのは10カ月連続で、8月としてはバブル期の1990年(514件)以来、23年ぶりの低水準となった。景気が回復傾向にあることや、金融機関の中小企業向け貸し出しが伸びていることが背景にある。
 負債総額は23.2%減の1662億5900万円だった。負債10億円以上の大型倒産が今年最少の22件にとどまったことが影響した。
 業種別では、消費税の増税を控えた住宅の駆け込み需要の影響で、建設業の倒産件数が36.5%減少したほか、製造業も今年最少だった。
(引用終わり)


TSRのプレスリリースによれば、倒産減少の要因について、金融円滑化法の終了に対応した「中小企業金融モニタリング体制」や金融庁が4月30日に実施した「監督指針」改正などで低迷していた金融機関の中小企業向け貸出が増えつつあることも影響したとみられるとしています。

業種別では、建設業が36.5%減となったほか、製造業も21.1%減、卸売業も11.9%減のいずれも大幅減となったようです。

全体の減少件数は148社(前年同月967社→当月819社)ですが、このうち建設業の減少件数が102社(279社→177社)と全体の約7割を占めており、倒産件数の大幅な減少は、建設業の倒産件数の減少で大部分が説明がつくことになります。建設業の経営状況は公共工事と密接に関連しますので、公共工事の増加が建設業を下支えして倒産件数を抑制しているというのが、より直接的な要因とみることもできます。公共工事はカンフル剤であり、いずれは息切れするというのは歴史が繰り返しているとおり、これを本格的な景気回復とみるのは早計といえそうです。今後の東京オリンピック特需もあいまって公共工事増加傾向は続くともみられますが、財政難に拍車がかかる中、いかに早く自律的な経済回復につなげていくかが重要といえます。

なお、金融円滑化法を利用してリスケ等を受けた企業の倒産件数は、今年最少の23件(前年同月19件)となったようです。

金融円滑化法終了の影響や事業再生などにつきましては、弊事務所HPの中小企業金融円滑化法事業再生Q&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編なども適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 22:57| 日記
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