2013年08月11日

【金融円滑化法】2013.7企業倒産

「7月の企業倒産件数ほぼ横ばい、負債総額は72%減 商工リサーチ」(日本経済新聞2013.8.8)

(記事引用)
 東京商工リサーチが8日発表した7月の倒産件数(負債総額1000万円以上)は1025件で、前年同月(1026件)と比べてほぼ横ばいの0.09%減だった。前年実績を下回るのは9カ月連続。負債総額は72%減の1995億6300万円で、倒産件数と負債総額はいずれも7月としては過去20年間で最も少なかった。
 前年は三光汽船や消費者金融のクラヴィスなど負債総額が1000億円を上回る大型倒産が相次いだ。今年は大型倒産がなく、負債総額が大幅に減少した。
 産業別では建設業が234件と17カ月連続で減ったほか、不動産業も6カ月連続で前年を下回った。円安による燃料価格の上昇が経営の負担増となる運輸業も4カ月ぶりに減少した。半面、飲食料品の倒産が目立った小売業が今年最多の154件だった。サービス業なども今年最多に増えたほか、卸売業や情報通信業も増加に転じた。
 地区別にみると、9地区のうち6地区が前年を下回った。近畿や北海道、四国などで減少傾向が続いたが、関東では9カ月ぶりに前年を上回った。中部、九州などでも増加した。
 商工リサーチは「当面、中小企業金融モニタリングなどの環境整備もあり、倒産抑制の流れが緩む可能性は低い」とみている。併せて金融機関の4〜9月期決算を挟んだ秋以降のリスクとして「業績不振の企業を中心に倒産は緩やかな増加をたどる可能性も残している」と指摘している。
(引用終わり)


全体でみれば引き続き倒産抑制傾向は続いているようですが、倒産件数は前年7月の1026件から1025件に1件減っただけのほぼ横ばいです。
また、TSRのプレスリリースによれば、金融円滑化法利用企業の倒産件数は前年比2.5倍の43件となり、中小企業の倒産件数は1024件と9か月ぶりに増加に転じたようです。法的倒産の構成比は過去最高の86.1%となったようです。
事例紹介では、金融円滑化法により返済猶予を受けていたものの、銀行に債権譲渡をされ、本社不動産を差し押さえられて最終的に行き詰った事例が挙げられています(倒産形態は不明)。
金融円滑化法という、金融機関に対し企業向けの資金繰り支援を促す法的な裏付けを失った中、ペースはともかく、今まで先送りされてきた中小企業の倒産が今後増加する傾向は否定できず、これと景気回復による中小企業の事業環境の好転とのスピード競争ということになりそうです。

金融円滑化法終了の影響や事業再生などにつきましては、弊事務所HPの中小企業金融円滑化法事業再生Q&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編なども適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 00:39| 日記
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