2013年05月01日

【金融円滑化法】利用企業の倒産2013.4

「円滑化法適用企業の倒産、4月は2倍強の39件」(日本経済新聞2013.5.1)

(記事引用)
 中小企業金融円滑化法で返済条件を緩和された企業の倒産件数が、4月は前年同月比2倍強の39件で過去最多になった。東京商工リサーチが1日発表した。前年同月を上回ったのは7カ月連続。金融支援を受けて一時的に資金繰りが改善しても、業績が改善せずに事業継続を断念する中小企業が増えている。
 負債10億円以上の大型倒産が減少したことで、4月の負債総額は前年同月比39%減の213億円だった。
 円滑化法は3月末で期限が切れたが、景気の持ち直しを背景に、円滑化法とは無関係の案件も含めた全体の倒産件数は低水準が続いている。2012年度は前年度比7.7%減の1万1719件と、21年ぶりの少なさだった。
 全体の倒産件数が抑制傾向にある中で、円滑化法適用後の倒産が増えている事情について、東京商工リサーチの友田信男取締役は「中小企業は業績回復から取り残されている」と語る。金融機関は「円滑化法の期限切れ後も対応は変えない」としているが、中小企業の経営再建が進まなければ今後も倒産が増える可能性がある。
(引用終わり)


3月末の金融円滑化法終了後の4月の企業倒産件数が注目されたところですが、東京商工リサーチ(TSR)のプレスリリースによれば、2013年4月の金融円滑化法に基づく貸付条件変更利用後の企業倒産は39件(前年同月18件)で、3月の38件を上回り単月最多となり、3カ月連続で最多を更新しているようです。
もっとも、前月3月比では1件増にとどまっており、3月末を境に円滑化法利用企業の倒産が急増しているという状況ではなさそうです。
円滑化法終了による影響については、円滑化法利用企業以外も含む全体ベースの4月倒産件数の調査結果を待つ必要がありますが、おそらくここ数年来の倒産抑制傾向は続いているものと思われ、巷間言われていたような「3月末の中小企業の崖」というよりは、今後借り手企業側の息切れと金融機関側の支援の限界によりジワジワと倒産が増えていくような状況が予想されます。
TSRのプレスリリースによれば、2013年1〜4月累計の円滑化法利用企業の倒産件数138件のうち、倒産形態は破産が89件(構成比64.4%)と最も多く、民事再生はわずか7件(同5%)にとどまっているようです。円滑化法で返済猶予を受けている企業が倒産するということはもはやキャッシュフローを生み出すことができなくなっている状況ですので、民事再生による再建も困難であり、多くが破産になるのはやむを得ないといえます。

金融円滑化法終了の影響や事業再生などにつきましては、弊事務所HPの中小企業金融円滑化法事業再生Q&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編なども適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 21:52| 日記
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