2013年04月15日

小規模企業活性化法

「小規模企業活性化法案、16日に閣議決定」(日本経済新聞2013.4.15)
「小規模企業の対象拡大 旅館や映画館、信用保証で優遇」(日本経済新聞2013.3.28)

(2013.4.15記事引用)
 政府は16日の閣議で、小規模企業活性化法案を閣議決定し、国会に提出する。従業員数が少ない零細企業は、中小企業のおよそ9割を占める。法案では零細企業の定義を明確にし、今後より柔軟な中小企業政策を打てる環境を整える。
(引用終わり)


国は、中小企業政策に基づき中小企業向けに様々な支援制度を設けています。
こうした支援の対象となるいわゆる中小企業とは、中小企業基本法(2条1項)により以下のように定義されています。

製造業その他   資本金3億円以下又は従業員300人以下
卸売業      資本金1億円以下又は従業員100人以下
小売業      資本金5千万円以下又は従業員50人以下
サービス業    資本金5千万円以下又は従業員100人以下

さらにその中でも特に小規模な企業を
製造業その他   従業員20人以下
商業・サービス業 従業員5人以下
と定義し(同条5項)、より手厚い支援策を講じています。

例えば、小規模企業については設備資金や運転資金を無担保無保証人で借りられるという日本政策金融公庫の小規模事業者経営改善資金融資制度や、小規模企業の経営者が利用できる退職金制度(小規模企業共済制度)などがあります。

ところが、この小規模企業の定義は従業員数で一律決せられるので、映画館などの娯楽業や旅館などの宿泊業など一定の従業員数が必要な業種が、他の小規模企業同様に経営基盤が弱いにもかかわらず、こうした支援の対象から外れるという問題がありました。

そこで今回、小規模企業の対象を広げるために掲題法案を閣議決定するようです。
当該法案などを検討していた中小企業庁中小企業政策審議会“ちいさな企業”未来部会のとりまとめ報告書によれば、この小規模企業の定義の見直しについては、
「(2)小規模企業者の定義精緻化・拡大考え方
小規模企業者の定義の精緻化・拡大の具体的な対象については、小規模企業故の経営の脆弱性や、業界のニーズや実態、政策支援の必要性の観点等から、多角的、総合的に検討することが必要であり、例えば、サービス業のうち特に宿泊業及び娯楽業については、一定規模の設備が必要であるという特殊性を踏まえ、小規模企業者の従業員区分の見直しを行う合理性があることを踏まえて検討すべきである。」
とされています。

具体的な定義の見直し内容については国会提出法案や政令を待つ必要がありますが、記事によれば、中小企業信用保険法、小規模企業共済法、小規模事業者支援促進法などで定めている小規模企業の定義を削除したうえで、今後は政令で各業種の実情にあわせ、小規模企業の適用対象を柔軟に決められる仕組みに改める、とされています。
posted by kinyu-bengoshi at 23:46| 日記
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