2013年03月26日

中小・ベンチャー企業向け無担保無保証融資

「経営者の保証不要 商工中金が新融資、再起しやすく」(日本経済新聞2013.3.26)

商工組合中央金庫は4月から、担保も経営者の保証も求めない融資制度を大幅に拡充するとのことです。大企業から分離・独立(スピンオフ)したベンチャー企業や、環境や医療など成長分野に取り組む中小企業が対象で、起業や新事業に失敗しても再チャレンジしやすい環境を整えるようです。5年間で1兆円の融資をめざすとしています。


商工中金は、商工組合中央金庫法に基づき中小企業金融を担う目的で設立された半官半民の政府系金融機関です。預金や債券発行により調達した資金を原資に主に中小企業に対する融資を行っています。政府出資の入った政府系金融機関なので、政府の中小企業政策に沿って業務を展開しますが、今回の中小ベンチャー企業向け無担保無保証融資もその一環かと思われます。商工中金のプレスリリースがないので正確なところはわかりませんが、記事によれば、ベンチャー企業がこの融資を受けるには、経済産業省がつくる専門家チームから事業計画の立案で助言を受けることが条件になるようです。融資期間は運転資金向けで10年以内、設備資金向けで15年以内で、経営者本人の保証をつけない場合は、正確な財務諸表を期日通りに提出することなどを融資前に誓約するようです。利率は企業の信用力や貸付期間で異なるが、経営者本人の保証をつけてもつけなくても変わらないようにするとしています。

中小・ベンチャー企業向けの無担保無保証融資は、ニーズは高いものの資金の出し手がいないまさにリスクマネーであり、長年の課題とされつつ民間金融機関では対応しづらかった領域です。高い回収不能リスクを負ってでも中小・ベンチャー企業の成長を促す資金供給を確保するという政策要請あってのものといえます。融資期間最大10〜15年ということでかなりのハイリスクといえますが、5年間で1兆円という野心的な目標となるようです。

なお、経営者保証の制度見直しの新ガイドライン(指針)については、当ニュース解説・コラムの経営者保証新ガイドライン(指針)を、第三者保証を無効とする民法改正中間試案については、民法改正中間試案(個人保証)を適宜ご参照ください。

また、保証一般については、弊事務所HPのQ&A金融機関取引の基本 保証編も適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 21:19| 日記
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