2013年03月21日

経営者保証新ガイドライン(指針)

「経営者保証:全財産没収防止へ 政府新指針、再起促す狙い」(毎日新聞2013.3.19)

中小企業が借り入れをする際に社長自身が連帯保証人となる「経営者保証」で、政府は経営者の全財産が没収されることを防ぐルールを新設する方針を固めたとのことです。会社が行き詰まっても当面の生活を支えて再起を促すのが狙いで、中小企業庁と金融庁の研究会が近くまとめる報告書に盛り込み、銀行や貸金業者に一定の拘束力を持つガイドライン(指針)作りを目指すようです。


中小企業庁と金融庁は「中小企業における個人保証等の在り方研究会」を設置し、今年1月からこの問題について議論していましたが、近く報告書がまとめられるようです。
研究会の検討課題は、
(1)個人保証の「契約時」における課題
@個人保証の必要性(代替方法の活用促進)
A根保証金額の極小化
B企業のライフステージに応じた保証の在り方
(2)個人保証の「契約後(再生局面)」における課題
@経営者責任の在り方
A保証債務の履行の範囲
B税務上の課題(無税償却の適用)
C残存保証債務の処理
D債権者間の調整
E法人債務との一体処理
(3)各課題の検討内容を踏まえた政策的出口の方向性
とされていました(中小企業庁HP)。

民法改正中間試案で示された第三者個人保証(当ニュース解説・コラムの民法改正中間試案(個人保証)を適宜ご参照ください)と異なり、経営者保証を法的に無効にするということにはなりませんが、制度見直しの具体策として、経営者の自宅を没収対象としないことや、手元に400万円弱の現金を残せることなどの案が出ているようです。
こうした案を盛り込む新ガイドライン(指針)には法的拘束力はなく、また記事も指摘する通り金融機関側は「可能な限りの財産を回収しないと、株主に職務怠慢と批判されかねない」と強く抵抗するなど、債権者と債務者の利害が鋭く対立する部分ですので、難しい課題だといえます。

なお、保証については、弊事務所HPのQ&A金融機関取引の基本 保証編も適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 12:34| 日記
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