2013年01月11日

【金融円滑化法】中小企業再生の開示義務

「中小の再生 定期開示 金融庁、銀行に義務付け 円滑化法終了に対応」(日本経済新聞2013.1.11)

金融庁はメガバンクや地方銀行など全ての金融機関に対し、中小企業の再生支援への取り組みを定期的に開示することを義務付けるとのことです。今年3月末に中小企業の債務返済を猶予する金融円滑化法が期限切れとなり、経営難の企業を再生する必要があるため、金融機関が経営改善に本格的に関与するよう迫るのが狙いで、金融庁は3月末までに銀行法など関連法の施行規則を改め、開示を義務化する方針のようです。企業再生に精通した専門人材の人数や専門部署などの態勢整備、再生に成功した具体例や実績数などが対象となる見通しで、決算報告書などに明記させるようです。


金融庁が円滑化法終了に向けた対策(いわゆる出口戦略)を、これまでよりも一歩進めたように見えます。
というのも、これまでは金融担当大臣談話や金融機関との意見交換会などを通じて、円滑化法終了後も円滑化法の趣旨を踏まえた対応をするよう事実上促すにとどまるものでしたが(【金融円滑化法】恒久措置【金融円滑化法】金融庁意見交換会をご参照)、本記事によれば、金融機関に新たな開示義務を課し、そのための根拠法令の整備まで行うとしているからです。
あくまで推測ですが、以前当ニュース解説・コラムの【金融円滑化法】実質延長かで触れたように、政権交代があったことや7月に参議院選挙を控えていることなどから金融円滑化法のさらなる延長を求める政治圧力も想定され、現に連立与党の公明党からは同法の延長要望も出される中で、同法の終了を死守したい金融庁が延長論をけん制するために先手を打って追加の対策を講じたもの、とみることができます。

なお、金融円滑化法については弊事務所HPの中小企業金融円滑化法にて詳しく説明しておりますので、適宜ご参照ください。
posted by kinyu-bengoshi at 15:05| 日記
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