2012年12月13日

LIBOR不正で逮捕とTIBOR

「LIBOR不正 3人逮捕 英当局、刑事事件に発展」(日本経済新聞2012.12.12)
「LIBOR不正操作事件 円取引 不正の主な舞台か トレーダー かつて東京勤務」(日本経済新聞2012.12.12)
「LIBOR不正 円建て焦点に TIBORに疑惑招く 「操作の余地大きい」の声」(日本経済新聞2012.12.13)

英国で経済犯罪などを担当する重大不正捜査局(SFO)は11日、LIBOR不正操作に絡み、英国人男性3人を逮捕したと発表したとのことです。このうちの1人の英国人トレーダーがかつて東京を拠点に活動していたようで、円建てLIBORやTIBORで不正を働いた疑いがもたれているようです。さらに記事は、基準金利の形成へ銀行が業界団体に示す数値は、LIBORが「自らの借入金利」であるのに対し、TIBORは「市場で最も条件の良い金利」であり、TIBORは銀行側の主観に基づく部分がLIBORより大きい分、不正を働こうとすれば銀行の都合を反映しやすいといえ、LIBORよりもむしろTIBORの方が恣意的な捜査の余地が大きいとの懸念が以前から出ていたとしています。 


LIBOR不正操作は一見して悪質性が高く、犯罪的行為のように見えますが、これを取り締まるべき刑罰法規としてどのようなものがあるのかが必ずしも明確でないように思われ、刑事事件に発展するかどうか注目されていたところでした。当地の刑事法について詳しくなく、記事でも罪名が記載されていないので、現時点でもどのような犯罪事実や罪名で逮捕されたのかはよくわからないのが正直なところです。
また、記事ではTIBORへの波及についても指摘しています。日本ではTIBORについては、全銀協が不正の有無等について点検し、問題はなかった旨の結果を公表しましたが(全銀協プレスリリース2012.8.17)、その後金融庁が全銀協に対し点検命令を発し、10/5には金融担当大臣がTIBORのあり方について考え方を示すと語ったと報じられていました。その後の動きについて特段報道がありませんでしたが、今後の動きも注目されます。

なお、LIBOR問題やTIBORとの関係などについてはこれまでLIBOR問題1LIBOR問題2LIBOR問題3LIBOR問題4にて取り上げていますので、適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 21:14| 日記
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