2012年12月05日

地場企業育成ファンド

「ファンド設立し地場企業育成」(日本経済新聞2012.12.3)

民間ファンドのミュージックセキュリティーズが広島銀行、滋賀銀行、西京銀行と業務提携し、投資家から資金を集め、日本酒や工芸品などを手がける地域に根差した企業を支援するファンドをつくるとのことです。提携した3地銀がミュージック社のファンドを1口数万円程度で売り、ファンドは3地銀が選んだ地場企業に出資、運用期間は1〜5年程度、業績が上向かない場合は各企業の商品を配ることもあるとのことです。こうした小口資金を集めて地域の企業を支援するファンドを「ふるさと投資」といい、政府も7月の日本再生戦略で推進する方針を示したようです。


投資家から小口の資金を集めて地域の企業に出資しリスクマネーを供給するというユニークな取り組みが注目されます。
記事や地銀のプレスリリースによれば、3地銀はあくまで投資口の販売や出資対象企業の選定という業務提携にとどまり、自行もファンドを通じてプロパー資金を企業に出資することはしないようです。
もしそういうスキームだとすると、あくまで一般論ですが、債権者と株主等出資者との利益相反(コンフリクト)の問題は一応指摘せざるを得ないことになります。
一般に債権者と株主の利益相反(コンフリクト)とは、債権者たる銀行が自行の特に既存の貸付債権の保全・回収を図るため、自行の影響下にあるファンドに出資をさせてリスクを負わせてしまいかねないという関係に、銀行の主観的意図にかかわらず客観的になってしまうということをいいます。
記事やプレスリリースでは詳細はわかりませんが、もし本件スキームがこうした問題を解消する仕組み(銀行もファンドを通じて一緒に出資をするなどはその1つといえます)を取り入れているのだとしたらこのことは必ずしも当てはまらないことになりますので、あくまで一般論です。
posted by kinyu-bengoshi at 23:27| 日記
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