2012年12月02日

優先株による資本増強

「第一中央汽船の支援強化 優先株150億円取得 商船三井」(日本経済新聞2012.11.30)
「商船三井からの150億円増資発表 第一中央汽船」(日本経済新聞2012.12.1)

商船三井が業績不振のグループ会社、第一中央汽船の経営支援を強化すべく、同社が発行する150億円の優先株を引き受け、資本増強を後押しするとのことです。同社は海運市況の低迷で業績が悪化、2012/4~9期は125億円の最終赤字を計上し、2013/3期は2期連続の最終赤字となる見込みで、2012/9末の自己資本比率は前期末より9.3ポイント低い10.6%に下落するなど財務基盤の強化が課題となっていたようです。
商船三井は同社の発行済み株式の26%を持つ筆頭株主で、10月には船舶運航費用などを支援するため来年3月末までの期限で150億円の融資枠を設定していたようです。
第一中央汽船の定款には優先株発行に関する規定がないため、来年3月までに臨時株主総会を開いて必要な規定を整備するとのことです。


本件は、債権放棄は伴わず、親会社スポンサーからの増資による資本増強により経営再建を図るもののようです。
増資は優先株によるようですが、その詳細な内容は今のところ不明です。
いわゆる「優先株」とは、一般に、議決権がない代わりに剰余金配当や残余財産分配が普通株よりも優先する株式のことを言い、債務超過や過小資本の企業が新スポンサーにこれを発行して資本増強することにより事業再生を図る場合等に用いられます。
もっとも、現行会社法下ではこの優先株という用語はなく、種類株の一種としてこのような内容の株式が規定されています。
種類株式とは何か、いわゆる優先株はその中でどのように位置づけられているのか、優先株発行のためにどのような手続きが必要かなどについては、弊事務所HPのQ&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編Q13に詳しく説明しておりますので、適宜ご参照ください。

posted by kinyu-bengoshi at 00:26| 日記
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