2012年10月26日

衆議院解散請求2

まず、訴状、答弁書、準備書面を記載してみます。
以下、統治行為論によらず、実質的に審理されるという前提とします。


訴 状

原告 J党
   代表者総裁AS
被告 NY

第1 請求の趣旨
被告は、衆議院を解散せよ
との判決を求める。

第2 請求の原因
1 被告は、内閣総理大臣である。
2 原告の当時の代表者総裁TSと被告は、平成24年8月8日、国会内で党首会談を行った。その際、被告はTSに対し、「近いうちに国民の信を問う」と述べ、近いうちの衆議院解散を約束した(以下「本件解散合意」という。)。
3 本件解散合意から2か月以上が経過している。
4 よって、原告は、被告に対し、本件解散合意に基づき、衆議院を解散することを求める。


答弁書

第1 請求の趣旨に対する答弁
原告の請求を棄却する
との判決を求める。

第2 請求の原因に対する認否
1 請求の原因1及び2は認める。ただし、請求の原因2の「近いうちに」とは、具体的な期限を切った意味ではない。
2 請求の原因4は争う。

第3 被告の主張
1 解除条件(民法127条2項)
(1)本件解散合意の際、TSは、被告に対し、「不信任案、問責決議案を封印する。武装解除するから解散時期を言ってほしい」と述べた(以下「本件武装解除合意」という。)。
(2)原告は、平成24年8月29日、参議院に提出されていた内閣総理大臣問責決議案に賛成し、同案は賛成多数で可決された。
(3)(1)の通り、本件解散合意は、原告が不信任案や問責決議案を行使することを解除条件とするものであったところ、(2)により解除条件が成就したことから、本件解散合意は効力を失った。
2 詐欺取り消し(民法96条)
(1)上記1(1)と同じ。
(2)被告は、上記1(1)のTSの発言を信じたことから、本件解散合意をした。
(3)上記1(2)と同じ。
(4)原告が、本件解散合意からわずか3週間後に問責決議案に賛成したことは、TSが上記1(1)の発言をした際に被告を欺く意思があったことを示すものである。
(5)被告は、原告に対し、本答弁書により、本件解散合意を取り消すとの意思表示をした。


原告準備書面

第1 被告の答弁に対する認否
1 被告の主張1(解除条件)について
(1)被告の主張1(1)(2)は認める。
(2)被告の主張1(3)は争う。
2 被告の主張2(詐欺取り消し)について
(1)被告の主張2(1)(3)(5)は認める。
(2)被告の主張2(2)は知らない。
(3)被告の主張2(4)は否認する。

第2 被告の主張に対する反論
1 解除条件(民法127条2項)
(1)本件解散合意は、税と社会保障の一体改革関連法案を早期に成立させること(以下「本件法案成立合意」という。)とセットになっていたものである。
(2)本件武装解除合意は、本件法案成立合意に基づく法案成立義務の履行を確保するためのものであり、同義務の履行を解除条件とするものであった。
(3)原告は、平成24年8月10日、衆参両院で上記法案に賛成し、同法案は成立可決した。
(4)したがって、同日、解除条件が成就し、本件武装解除合意は効力を失った。
2 詐欺取り消し(民法96条)
(1)上記1(1)(3)と同じ。
(2)被告は、同月28日まで衆議院解散を実行しなかった。
(3)被告が代表であるM党は、同月28日、衆議院において特例公債法案及び衆議院議員定数是正法案を原告欠席の中可決した。
(4)原告は本件解散合意後ただちに本件法案成立合意に基づく法案賛成義務を履行し、税と社会保障の一体改革関連法案を成立可決させたのに、被告がその後2週間以上も本件解散合意に基づく衆議院解散を実行せず、かえって被告率いるM党が同月28日に衆議院において特例公債法案及び衆議院議員定数是正法案を原告欠席の中強行可決したのは、被告が本件武装解除合意の際にTSを欺く意思があったことを示すものである。
(5)原告は、同月28日、参議院において問責決議案を提出する意思を示すことで、本件武装解除合意を取り消す意思を示した。


被告準備書面

第1 原告の反論に対する答弁
1 原告の反論1(解除条件)について
(1)原告の反論1(1)及び(3)は認める。
(2)原告の反論1(2)は否認する。
(3)原告の反論1(4)は争う。
2 原告の反論2(詐欺取り消し)について
(1)原告の反論2(1)ないし(3)は認める。
(2)原告の反論2(4)は否認する。
(3)原告の反論2(5)は争う。
posted by kinyu-bengoshi at 18:46| 日記
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