2012年10月19日

仕組預金

「仕組み預金、相次ぎ休止 大手行 保護対象外の見解受け」(日本経済新聞2012.10.19)

大手銀行がデリバティブを組み込んだ円建て仕組み預金の取り扱いを相次いで休止しているとのことです。
金融庁が「デリバティブを使って上乗せした金利は預金保険の対象外」とする見解を示したためのようです。
仕組み預金とは、デリバティブの一種であるオプション取引を組み合わせることにより通常の預金よりも高い金利を実現するというものです。
オプション取引を組み合わせるとは、預金のキャッシュフローにオプション取引のキャッシュフローを合成することを意味します。
このオプション取引とは、さらにいえば、顧客側が銀行に対しプットオプションの売りというポジションをとることを意味します。
つまり、仕組預金とは、顧客側が銀行にプットオプションを売り、その対価たるオプション料を預金金利に上乗せしてもらうことにより、通常の預金よりも高利回りを実現しているのです。
このような仕組みの金融商品は、預金に限らず債券や投資信託でもみられ、これらを仕組商品と総称します。
仕組商品については、数年前からそのハイリスク性が顕在化して多くの顧客で損害が発生し、日経平均ノックイン債などで多数の訴訟が提起されるなど社会問題となりました。
にもかかわらず、この長引く超低金利下で一定のニーズがあるのか、今でも仕組商品が売られています。
本件記事からもわかるとおり、金融庁は別に仕組預金の取り扱いを禁止したわけでもないですし、銀行側も取り扱いを復活させる可能性があるようです。
顧客側としては、今後もし仕組商品を勧誘された場合は、その仕組みやリスクを十分に理解したうえで、慎重に判断する必要があります。
なお、オプションとは何か、仕組商品とはどういう仕組みなのか、などについては、弊事務所HPのQ&A 金融機関取引の基本 デリバティブ編Q4において詳しく説明しておりますので、適宜ご参照ください。


posted by kinyu-bengoshi at 23:08| 日記
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