2012年10月11日

LIBOR問題2

まず、LIBORと、その他の主要な指標金利であるTIBOR、スワップレート、長プラ、短プラについて簡単に触れてみたいと思います。

LIBORは、London InterBank Offered Rateの略で、「ロンドン銀行間取引金利」「ライボー」などと呼ばれています。ロンドン市場での銀行間での資金の貸し借りの際の金利をいい、わかりやすく言えば銀行の仕入コストになります。銀行が個人や企業に融資を行う際には、このLIBORを基準金利として、一定のスプレッドを上乗せする形で貸出金利を決めることも多く(このスプレッドが銀行の利ザヤであり、いわゆる「粗利」に相当することになります。)、日本の銀行も普通に用いております。いわば金融の世界の物差しとなるようなもので、金融関係者はこれがまず正しいものとして使いますし、そもそも一部の人間により操作が可能なものだとは考えられていないものです。
なお、LIBORは3か月とか6か月とかいわゆる短期の金利です。このLIBORと等価となる長期固定金利をスワップレートといいますが、LIBORが操作されているとすると、このスワップレートにも影響があります。スワップレートは、日経新聞のマーケット欄でも確認することができ、1年物から30年物まで期間別に算出されています。企業や個人が融資を受ける際の基準金利は、厳密にはこの期間別のスワップレートが用いられます。
また、LIBORと似たものとして「TIBOR」というものがあります。TIBORは、Tokyo InterBank Offered Rateの略で「東京銀行間取引金利」「タイボー」などと呼ばれています。日本においては、LIBORよりもTIBORを基準とするスワップレートの方が企業や個人への融資の際の基準金利として多く用いられていると思われます。TIBORも日経新聞のマーケット欄で確認することができます。
なお、基準金利と言えば、かつては「長期プライムレート(長プラ)」や「短期プライムレート(短プラ)」がこれに当たるとされており、今でも中小企業融資などでは貸出金利を「短プラ+●%」などとして表示することもあります。しかし、近時では長プラ、短プラは基準金利としての役割をほとんど果たしておらず、貸出金利の表示の場面で登場することがあるとしても、どの銀行も内部ではLIBOR、TIBOR、スワップレートを基準金利として利ザヤ等を管理していると考えられます。
ちなみに、長プラ、短プラ、6か月TIBOR、3か月TIBORの長期推移は以下のグラフの通りですので、ご参照ください(縦軸:%)。
tibor.png
(日本銀行HP、全国銀行協会HPのデータをもとに集計・加工)
posted by kinyu-bengoshi at 20:27| 日記
リンク集