2014年01月30日

地域活性化官民民ファンド

「地域機構、「地域活性化」へ基金 まず紀陽銀と」(日本経済新聞2014.1.24)

(記事一部引用)
 官民ファンドの地域経済活性化支援機構は民間金融機関と協力し、地域活性化を目的とした基金づくりに乗り出す。第1弾として、和歌山県を地盤とする紀陽銀行と共同基金を24日に設立する。成長業種や優良企業に投資し、観光業の振興を手助けする。地域機構は日本航空など個別企業の再生を中心に手がけてきたが、民業圧迫批判などを受けて、地域活性化に軸足を移す。
 地域機構が地域活性化を目的とする基金をつくるのは初めて。
(引用終わり)


官民ファンドの地域経済活性化支援機構と民間金融機関の紀陽銀行が共同出資して地域活性化ファンド第1号を設立するようです。官民ファンドと民間が共同出資して設立するので、官民民ファンドともいえるこのファンドは、一見わかりにくいようにも見えますが、地域経済活性化支援機構の法定の業務の1つとされています。

機構のプレスリリースによれば、新ファンドの名称は「わかやま地域活性化投資事業有限責任組合」、ファンド総額は上限10億円、組合員は、紀陽銀行、紀陽リース・キャピタル、機構の子会社のREVICキャピタル、ファンド存続期間は8年間、業務運営者は紀陽リース・キャピタルとREVICキャピタル、となっています。

このようなファンドは、ファンドの組成自体よりも、組成したファンドが実際に具体的案件を実行するところに意義がありますので、今後の取り組みが注目されます。
posted by kinyu-bengoshi at 13:21| 日記

2014年01月17日

【金融円滑化法】2013年企業倒産

「倒産22年ぶり低水準、1万件強 東京商工リサーチ」(日本経済新聞2014.1.15)

(記事引用)
 東京商工リサーチが14日発表した2013年の全国の企業倒産件数(負債額1千万円以上)は、前年比10.5%減の1万855件と5年連続で減少し、バブル期の1991年以来、22年ぶりの低水準となった。負債総額は27.4%減の2兆7823億円と2年ぶりに前年を下回り、23年ぶりに3兆円を割り込んだ。
 金融機関が中小・零細企業に対する貸し付け条件の緩和を継続しており、全国的に倒産が抑制された。円高修正などで企業業績も押し上げられ、東証1部、2部の上場企業の倒産件数は06年以来7年ぶりにゼロだった。
(引用終わり)


2013年3月末に中小企業金融円滑化法が終了し、企業倒産の増加が懸念されましたが、終わってみれば、2013年は大幅な倒産件数減となりました。

TSRのプレスリリースでは、この要因として、金融機関が中小企業のリスケ要請に応じていること、金融円滑化法の期限切れに伴い実施された中小企業金融モニタリング体制の効果などを挙げています。

金融円滑化法終了後の具体的な施策は、主に以下の通りです。

金融円滑化法終了時に監督指針の改正が行われ、金融機関は、中小企業者等の借り手に対して、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めることや、他の金融機関等と連携し、申込みを行った中小企業者の貸付条件の変更等に努めること等が明記され、金融円滑化法が規定していた金融機関の努力義務が実質的に引き継がれて明示されました。

銀行法施行規則19条の2も改正され、金融機関のディスクロージャー誌の記載項目に「中小企業の経営の改善及び地域の活性化のための取組の状況」が追加され、監督指針においても具体的な記載事項が明示されました。

2013年3月に企業再生支援機構を改組・機能拡充して業務開始した地域経済活性化支援機構の根拠法である株式会社地域経済活性化支援機構法64条は、「機構及び金融機関等は、事業者の事業の再生又は地域経済の活性化に資する事業活動を支援するに当たっては、地域における総合的な経済力の向上を通じた地域経済の活性化及び地域における金融の円滑化に資するよう、相互の連携に努めなければならない。」と規定しており、金融機関は、同条の趣旨を踏まえて、地域経済の活性化及び地域における金融の円滑化について適切かつ積極的な取組みが求められることとされています。

このように、金融円滑化法の趣旨が円滑化法終了後も継続することが政策的な裏付けをもって明確化されており、金融機関の対応とそれによる倒産件数抑制にはこうした要因があったものといえます。

なお、金融庁によれば、金融円滑化法下でのリスケ等実行割合は9割超、同法最終期限までの実行件数・金額の累計は、407万件・112兆円に達しました。もっとも、中小企業を巡る事業環境は依然として厳しく、再リスケの割合は約8割に及び、円滑化法利用事業者約30〜40万先のうち、特に事業再生・転廃業が必要な事業者は約5〜6万先と推計されています。円滑化法利用事業者の倒産件数の増加傾向もうかがえます。

金融円滑化法終了の影響や事業再生などにつきましては、弊事務所HPの中小企業金融円滑化法事業再生Q&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編なども適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 21:53| 日記

2014年01月08日

第三者個人保証の容認(民法改正素案)

「企業融資、経営者以外の個人保証も容認 民法改正素案」(日本経済新聞2013.12.29)

(記事一部引用)
 銀行などが中小企業へ融資する際の個人保証の制度改正を巡り、引き受け側の自発的な意思が確認できれば、経営者以外にも保証を認める方向となった。民法改正を検討する法務省が法制審議会の民法(債権関係)部会に素案を示し、ほぼ同意を得た。経営者に限定すると資金繰りや起業への影響が大きいとの懸念に配慮し、厳格な条件を満たせば例外を認める。
(引用終わり)


昨年2月公表された民法改正中間試案では、経営者以外の第三者個人保証を無効とする方向性が示唆されておりましたが(民法改正中間試案(個人保証))、上記記事によれば、保証人の自発的な意思が確認できればこれを容認する方向となったとのことです。
法務省の公表がないので正確なところはわかりませんが、自発的な意思の確認は公正証書によるなど厳格な要件を設けるようです。
一律無効化は影響が大きいと思われましたが、やや現実的な方向に修正するものといえそうです。

経営者の個人保証については、経営者保証新ガイドライン(指針)経営者個人保証に依存しない融資中小企業の私的整理新指針なども適宜ご参照ください。
posted by kinyu-bengoshi at 15:07| 日記
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