2012年12月11日

【金融円滑化法】2012.11企業倒産

「11月企業倒産 12%減の964件 民間調べ」(日本経済新聞2012.12.11)
「資金繰り悪化懸念 中小・零細の6割」(日本経済新聞2012.12.11)

東京商工リサーチが10日発表した11月の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は前年同月比12%減の964件で、2か月ぶりの前年比減、11月としては過去20年間で最少だったとのことです。記事は、中小企業金融円滑化法などの政策効果で倒産が抑制されたと指摘しています。原因別では販売不振や赤字累積などの「不況型」倒産が全体の82.6%を占めたようです。負債総額は負債100億円以上の大型倒産が5件発生したことから40.6%増となったようです。
また、全国商工会連合会が傘下企業に聞いたところ、回答企業の半分近くが円滑化法による借金の返済猶予を受けており、6割弱の企業が資金繰り悪化を懸念しているとのことです。回答企業の95%が従業員20人以下の零細企業とのことで、記事は、金融機関の経営支援に不満や不安を抱く零細企業が多いとみられると指摘しています。


上記の調査結果は、金融円滑化法の政策効果で足元の倒産件数が抑制されているという現状を裏付けるものといえます。この傾向は金融円滑化法施行下でほぼ一貫して継続していますので、金融機関において不良債権の抜本処理が先送りされ、実質不良債権が累積している可能性がうかがえます。金融庁は円滑化法終了後も引き続き中小企業の金融円滑化に取り組むよう金融機関に促すなど円滑な出口戦略を図っていますが(【金融円滑化法】恒久措置【金融円滑化法】金融庁意見交換会ご参照)、予断を許さないところです(【金融円滑化法】地銀の不良債権処理ご参照)。
当然ながら金融機関のリスク負担能力には限りがありますので、一刻も早い円高克服、デフレ脱却など景気・経済の建て直しが求められます。

金融円滑化法終了の影響や事業再生などにつきましては、弊事務所HPの中小企業金融円滑化法事業再生Q&A 金融機関取引の基本 事業再生・倒産編なども適宜ご参照いただければと思います。
posted by kinyu-bengoshi at 21:39| 日記
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